
健康増進普及月間に考えたい「心の健康」――身体の健康だけでは、健康とはいえない
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9月は「健康増進普及月間」です。
厚生労働省では、毎年9月1日から30日までを健康増進普及月間とし、生活習慣病の予防や、運動、食事、禁煙、睡眠など、健康づくりについて考え、実践するきっかけをつくっています。
健康増進という言葉を聞くと、運動不足を解消する、食生活を改善する、健康診断を受けるといった「身体の健康」を思い浮かべる人が多いかもしれません。
もちろん、それらは大切です。
しかし、もう一つ忘れてはいけないのが「心の健康」です。
例えば、
健康診断では特に問題がない
大きな病気もしていない
仕事も普通にできている
それでも、朝から気分が重い
以前より疲れやすくなった
眠っても疲れが取れない
仕事に対する意欲が湧かない
このような状態を経験したことはないでしょうか。
ここで考えたいのは、「病気かどうか」と「健康かどうか」は、必ずしも同じではないということです。
厚生労働省も、メンタルヘルスを「こころの健康状態」と説明しています。気分が落ち込んだり、ストレスを感じたりすること自体は誰にでも起こる自然な反応ですが、それが長く続くと、こころの調子を崩す原因になることがあります。
心の健康を考えるうえで重要なのが、心と身体の関係です。
私たちが強いストレスを受けると、身体にもさまざまな変化が起こります。
緊張して心拍数が上がる。
呼吸が浅くなる。
胃腸の調子が悪くなる。
肩や首が凝る。
眠れなくなる。
こうした反応は、ストレスに対して身体が適応しようとする自然な反応です。
問題になるのは、それが一時的なものではなく、長期間続いてしまうことです。
仕事上の緊張や人間関係の悩みなど、ストレスを感じる状況が続けば、十分に休んでいるつもりでも心身の回復が追いつかなくなることがあります。
だからこそ、健康を考えるときには、身体の状態だけでなく、自分の「心の状態」にも目を向ける必要があります。
今年度の健康増進普及月間では、「休養・睡眠」が重点テーマになっています。
睡眠は、単に身体を休ませるだけのものではありません。
睡眠不足が続けば、日中の集中力や判断力が低下したり、気分が不安定になったりすることがあります。
反対に、仕事や人間関係のストレスが強ければ、考え事が頭から離れず、眠りに入りにくくなることもあります。
つまり、
ストレス → 睡眠の質の低下 → 心身の疲労 → ストレスへの対処力の低下
という循環が起こることがあります。
そのため、「最近よく眠れているか」「朝起きたときに休めた感覚があるか」という問いは、自分の心身の状態を振り返る一つの手がかりになります。
心の健康について考えるとき、「精神的な病気にならないようにする」という捉え方だけでは少し狭すぎます。
大切なのは、病気になるかどうかだけではなく、日々の生活の中で、自分の心身がどのような状態にあるのかに気づくことです。
例えば、
「最近、以前よりイライラする」
「人と話すことが面倒になった」
「休日になっても仕事のことを考えてしまう」
「眠っているのに疲れが取れない」
「好きなことをしても、以前ほど楽しめない」
こうした変化は、心身が発している小さなサインかもしれません。
もちろん、これらがあるからといって、直ちに病気というわけではありません。
しかし、「まだ大丈夫」と無理を続けるのではなく、一度立ち止まって自分の状態を確認するきっかけにはなります。
健康づくりというと、「身体にいいことを何かを始めなければならない」と考えてしまいがちです。
運動を始める。
食生活を改善する。
健康診断を受ける。
それも大切な健康づくりです。
でも、9月の健康増進普及月間をきっかけに、もう一つ加えてみてはいかがでしょうか。
「最近、自分の心は元気だろうか?」と考えてみることです。
そして、もし気になる変化があるなら、
少し休む。
誰かに話す。
仕事の負担を見直す。
生活リズムを整える。
必要であれば専門家に相談する。
そうした行動も、立派な健康づくりです。
弊社では個人の方から、こころの健康に関するご相談を受け付けておりますし、企業向けには従業員の皆さんへのメンタルヘルス研修もご提供しております。
9月は、身体の健康だけではなく、心と身体の両方を含めて、自分の健康について考える一か月にしてみませんか。