
会社の中に、まだ気づいていない力があるかもしれません
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経営者の皆さんは、日々さまざまな課題に向き合っていることと思います。
売上や利益、人材の確保、業務の効率化、職場の人間関係など、考えなければならないことは少なくありません。
課題を解決するために、自ら考え、情報を集め、専門家に相談することもあるでしょう。
一方で、少し立ち止まって考えてみていただきたいことがあります。
例えば過去に社内の問題について、経営者自身では思いつかなかった改善案を、社員が提案してくれたことはありませんか。
長年解決できなかった問題について、現場で働く人の一言がきっかけとなり、原因が分かったことはないでしょうか。
あるいは、普段はあまり目立たない人が、思いがけない場面で力を発揮してくれた経験はないでしょうか。
こうした経験は、特別なことではないかもしれません。
しかし、日々の仕事に携わっている人たちは、経営者とは異なる立場から会社を見ています。そこで得られる気づきや工夫の中に、会社をより良くするヒントが隠れていることがあります。
私がかつて在職した企業で、働いている人たちの困りごとをヒアリングしたことがあります。
これは一対一のインタビュー形式ではなく、数名のグループに対するワークショップ形式で行いました。またこのグループは部長層、課長層、一般層に区分けして行いました。するとそれぞれが問題視する対象や、その捉え方に明らかな違いを見出すことができました。つまり管理職は、社内で起きている事象について組織運営の面から課題を認識し、一般層は日常的な業務における困りごととして捉えていました。
一つの組織の中で起きている現象であっても、担う役職によって捉える視点が変わってくるのだということを、私自身が事実として学べた貴重な経験でした。
もちろん、社員の意見を聴けば、すぐに会社の課題が解決するわけではありません。
意見の中には、実現が難しいものもあるでしょう。立場によって考え方が異なることもあります。
大切なのは、出された意見をそのまま採用することではなく、何が問題なのかを一緒に考え、取り組むべき課題を整理することです。
そして、必要なことは、実際の改善や課題解決につなげていくことです。
経営者には経営者として判断する役割があります。その役割を手放す必要はありません。
一方で、経営者だけで考えるのではなく、社員の知識や経験も生かしながら取り組むことで、これまでとは違った解決の糸口が見つかるかもしれません。
社員が自分の意見を伝え、それが会社の改善につながる。
自分が関わったことによって、仕事の進め方が変わったり、職場の問題が解決したりする。
こうした経験は、社員にとっても、自分の仕事や会社との関わりを改めて考える機会になります。
ただし、最初から大きな取り組みを始める必要はありません。身近な課題について、関係する人たちと一緒に考えることから始めてもよいのです。
私たちは、経営者へのヒアリングを通じて問題意識を理解し、必要に応じて管理職や社員の声も聴きながら、取り組むべき課題を整理します。
そのうえで、課題の性質に応じた解決方法を考え、経営者と社員が一緒に取り組めるよう支援します。
外部の専門家が答えを出すのではなく、会社の中にある知恵や経験を生かし、自分たちで課題を解決していく。そのためのプロセスを大切にしています。
会社の中に、まだ十分に生かされていない力があるかもしれません。
まずは、これまでの仕事を振り返り、社員の一言や行動によって会社が変わった経験がなかったか、考えてみてはいかがでしょうか。