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ジョブ・カードの職務経歴シートの書き方|仕事内容や強みを具体的に書くコツ

ジョブ・カードには大きく分けて3つの様式があります。そのうちの一つである「様式2 職務経歴シート」を書こうとして、「仕事内容をどこまで詳しく書けばよいのか」「仕事を通じて学んだことには何を書けばよいのか」と迷っていませんか。

職務経歴シートでは、これまで担当してきた仕事だけでなく、仕事を通じて得た知識や技能、身につけた能力、工夫したことなども整理します。

この記事では、職務経歴シートの書き方を具体例とともに解説します。自分の経験を振り返り、何を書けばよいのかを考える際の参考にしてください。

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ジョブ・カードの職務経歴シートには何を書く?

ジョブ・カード 様式2 職務経歴シート

ジョブ・カードは、A4サイズのシート3枚を基本とし、そのうちの1枚が「様式2 職務経歴シート」です。これまでどのような職業を経験してきたのかを記録するとともに、過去の歩みを振り返るための大切なシートです。

就職活動の経験がある方は、応募書類として提出する職務経歴書に似ていると感じるかもしれません。実際、職務経歴シートを作成しておくと、職務経歴書を作る際にも役立ちます。

職務経歴シートの書き方

職務経歴シートには、縦に3つの記入欄があります。それぞれに記載する内容は、「期間/会社名・所属・職名」「職務の内容」「職務の中で学んだこと、得られた知識・技能等」です。ここでは、各欄の書き方を解説します。

職務経歴は、勤務期間や所属・職名を整理する

まず、左の欄「期間/会社名・所属・職名」には、これまで経験してきた職歴を書き出します。いつ(20XX年X月から20YY年Y月まで)、どのくらいの期間(X年Xか月)、どこで(会社や団体名、部署名)、どのような雇用形態で働いていたのか(正社員、派遣社員、パート、アルバイトなど)を記載します。

これまで経験した職歴について、事実に基づいて書き出しましょう。

転職経験が多い場合、求職活動で作成する職務経歴書では、時系列ではなく、経験した職歴を業界ごとに分けたり、応募先企業にアピールしたい経験から記載したりすることもあります。

一方、ジョブ・カードの職務経歴シートには、経験した順に時系列で書き出すとよいでしょう。

ジョブ・カードは、自分自身の記録として作成するものです。経験した順に、短い期間の職歴も含めて書き出しましょう。

また長い期間に同じ会社や団体に所属していた場合、所属していた部署や役職など、自分で区分けしやすいように分けて書くようにしましょう。

職務の内容は、具体的な仕事内容が伝わるように書く

中央の欄「職務の内容」には、その会社や職場で担当した仕事を書き出します。

書き出す際は、その会社に所属していたときの1日を思い出してみましょう。出社してから勤務を終えるまでに、具体的にどのような作業をしていたかを振り返ります。日によって仕事内容が異なる場合は、それぞれの作業を書き出すと整理しやすくなります。

仕事を通じて学んだことや身につけた能力を書く

職務経歴シートで大切なのが、右の欄「職務の中で学んだこと、得られた知識・技能等」です。

先に書き出した仕事の経験を振り返り、自分が感じたことや考えたことを書き出してみましょう。たとえば、次のようなことを手がかりにできます。

– 初めて経験したこと
– その仕事を思い出したとき、特に印象に残っていること
– 大変だったことや苦手だと感じたこと。また、なぜ大変だったのか、苦手だと思ったのか
– 嬉しかったことや、人よりもうまくできたと思うこと。また、なぜ嬉しかったのか、うまくできたと思うのか
– やりがいを感じたこと。また、なぜやりがいを感じたのか

経験した事実をもとに、自分が感じたことや、今振り返って思うことを書き出してみてください。

左と中央の欄には、事実を記載します。同じ期間、同じ会社や職場で、同じ役割を担った人がいれば、記載内容は似たものになるでしょう。

一方、右の欄に書く内容は、人によって異なります。同じ職場で同じ立場や役割を担い、同じ作業をしたとしても、そこから感じることは人それぞれだからです。

私は「キャリアは超個人的な問題だ」と考えています。その理由は、経験を通じて感じることが人によって異なるからです。そこに正解・不正解や良し悪しがあるのではなく、その人自身の「好き嫌い」が表れます。

ここまでの話を整理すると、ポイントは下図のようになります。

また職業能力証明シートの裏面は、本人が記載する必要はありません。

所属していた企業や団体が記載するようになっていますが、必ずしも必要ではありません。

なぜ職務経歴シートを書くのか?

ここで改めて、ジョブ・カードで職務経歴シートを書く理由についてお伝えします。

ジョブ・カードは、自分のキャリアについて考えるためのツールです。では、キャリアとは一体何でしょうか。

神戸大学名誉教授で経営学者の金井壽宏氏の言葉を参考にすると、キャリアとは、次のように捉えられます。

> キャリアとは、長い目で見たときの仕事生活におけるその人なりのパターンであり、そのパターンとは自分で自分を振り返って見出されるもの

この言葉にある「その人なりのパターン」とは何でしょうか。「その人なり」とあるように、パターンは人それぞれです。その違いには、経営学者の楠木建氏が強調する「好き嫌い」が関わっているのだと思います。

楠木氏は、この好き嫌いを「カツ丼か天丼か」という例で説明しています。カツ丼と天丼のどちらがよいかは、絶対的に決まっているものではなく、人それぞれです。

さらに自分の好き嫌いは、自分のことながら見えにくいものだと私は考えています。

少し余談になりますが、マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院の教授だったエドガー H.シャイン博士が見出した「キャリア・アンカー」は、8つのコンピタンス(成果につながる有能さ)であり、「その人にとって絶対に譲れない価値観」とされています。
そしてキャリア・アンカーは職業経験を通じて見えてくるもの、10年くらいの経験が必要と言われていますし、もっと長い経験が必要だと主張される方もおります。私自身もどちらかというと、後者の考えです。
「キャリア・アンカー」と、楠木建氏が重視する「好き嫌い」との関係性は論じられていませんが、私自身は好き嫌いはキャリア・アンカーの基盤になっているのではないかと感じています。

好き嫌いが言葉に表しにくく、見えにくいとしても、過去の経験を振り返れば、自分の好き嫌いが反応し、何らかの感情が生まれていたはずです。好きなことを経験すれば、嬉しい、楽しい、やりがいがあると感じたでしょう。反対に、嫌いなことでは、つらい、楽しくない、うまくできないと感じたかもしれません。

周囲の人と比べてうまくできたとしても、本人が好きではないと感じたのであれば、その経験は「好きではなかったこと」と捉えてよいでしょう。

このような感情の動きは、例え職務経験が少なくて、まだキャリア・アンカーとして認識できていなくとも。自身を振り返ってみれば誰もが感じ取れるのだと思います。

職務経歴シートでは、過去の経験を思い出し、自分の好き嫌いを、はっきりと言葉にできなくても感じ取ることが大切です。「好き嫌い」が、自分らしく生きていくための道しるべになるものだからです。

それでも職務経歴シートがうまく書けないと感じたら

ここまで、職務経歴シートの書き方と、その意味についてお伝えしました。

それでも書きにくいと感じる方は、まずマイ・ジョブカードに掲載されている記入例を参考にしてみてください。さまざまな方の記入例が掲載されており、ユーザータイプ(学生、在職者、求職者)年代、フリーワードの記入で検索することができます。まずは、自分に近い年代や業界・業種の記入例を探してみてください。

もう一つの方法は、キャリアコンサルティングを利用することです。国家資格を持つキャリアコンサルタントが、相談者との対話を通して、これまでの経験をどのように感じているのかを整理し、言葉にする支援をします。

過去の経験を話すことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。キャリアコンサルタントには法律上の守秘義務があります。相談で話した内容やジョブ・カードに記載した内容が、本人の同意なく第三者に伝えられることはありません。安心してご相談いただければと思います。

キャリアコンサルティングは弊社のほか、全国のキャリア形成・リスキリング相談コーナーでも利用できます。

弊社では初回30分間の無料相談もご用意しています。

様式3 職業能力証明シートも書き方のポイントは同じ

ジョブ・カードの様式3 職務経歴シートは両面記載するようになっています

ジョブ・カードの様式3は「職業能力証明シート」とされており、様式3−1が免許や資格について、様式3−2は学習歴・訓練歴について記載するものです。

書式の構成は様式2と同じ3列構成で、書き方のポイントも様式2と変わらないと捉えてください。つまり

「左の真ん中の列は事実を、右の列は事実ではなく自分が感じたことを書く」
これが原則になります。

また免許や資格、学歴もないという方がいらっしゃれば、無理に書く必要はありませんし、不安になったり落ち込んだりする必要もありません。
なぜならば免許や資格、学習歴が多い少ないというのは、キャリアのごくわずかな一部しか捉えていないからです。

それでもジョブ・カードを作成した感想を伺うと「私には資格がない、訓練も受けたことがない」と話される方はいらっしゃいます。
その事実に心を囚われてしまうのではなく、

– 今は資格や免許はないが、これからは何か資格取得に挑戦してみよう
– 資格はなくても、私はこんな経験をしてきた

このように、少しずつでも捉えていけるようになっていただければと思います。

まとめ

この記事では、ジョブ・カードの様式2「職務経歴シート」の書き方や、その意味についてお伝えしました。記入例やキャリアコンサルティングの利用についてもご案内しました。
職務経歴シートは、自分のキャリアについて考えるための、いわばデータベースのようなものです。作成する際は、少し心に余裕を持ち、じっくり取り組んでみてください。
また、細かい書き方を気にするよりも

– まずは事実を書く(格好つけなくても大丈夫)
– こういうふうに書くのが正解だというものはない(嘘でなければ大丈夫)

キャリアの話なので「人それぞれ」多くの相談者さんのジョブ・カードを拝見しているとジョブ・カードの書き方にも、その人の性格や好き嫌いが表れるものだと感じています。

このようにご理解いただければと思います。

様式1 キャリア・プランシートは、別の記事で解説します。

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自動車業界で開発業務を経験し、産業カウンセラー / 国家資格キャリアコンサルタント取得。グループアプローチによる課題解決支援も経験する。2023年にキャリアデザイン・メンタルサポート株式会社設立。静岡県を中心に企業向け人材定着・職業能力向上、メンタルヘルス支援を実施。またキャリア理論や公的機関の調査・法制度を分かりやすく解説し、企業経営者と働く人の双方に役立つ情報発信を心掛けています。

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