
なぜ今、従業員のキャリア形成支援が企業評価の対象になるのか
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厚生労働省による「グッドキャリア企業アワード2026」の募集が始まりました。募集期間は2026年6月1日から7月14日までです。
グッドキャリア企業アワードは、従業員の自律的なキャリア形成を支援する優れた企業を表彰する制度であり、2012年度から続く国の取り組みです。近年では隔年開催となり、受賞企業の事例は全国の企業に向けて発信されています。
この表彰制度は、単に「研修を実施している企業」を評価するものではありません。従業員一人ひとりが主体的に成長し、自らのキャリアを切り拓くことができる環境づくりをどのように支援しているかが重視されています。
かつての日本企業では、企業が従業員のキャリアをある程度決めていくことが一般的でした。しかし、産業構造の変化や働き方の多様化が進む現在、企業が従業員の将来を一方的に描くことは難しくなっています。
一方で、人材不足が深刻化する中、採用だけで必要な人材を確保することも容易ではありません。そのため近年は「採る」よりも「育てる」「活かす」へと人材戦略の重心が移りつつあります。
グッドキャリア企業アワードが評価しているのも、まさにその部分です。企業が従業員の成長を支援し、学び続けられる環境を整えることが、結果として組織の持続的な成長につながるという考え方です。
「キャリア形成支援」という言葉を聞くと、大企業の人事制度を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、過去の受賞企業を見ると、中小企業や地域企業も数多く選ばれています。規模の大きさよりも、自社の課題に合わせて従業員の成長を支援しているかどうかが評価されています。
例えば、
といった取り組みは、必ずしも大きな予算が必要なものばかりではありません。
これまでのコラムでも取り上げてきた経済産業省の「人的資本経営」で鍵となる「人材版伊藤レポート」でも、人材を「コスト」ではなく「資本」として捉える人的資本経営の重要性が提唱されています。
グッドキャリア企業アワードが注目しているのも、従業員一人ひとりの成長と組織の成長を結びつける考え方です。厚生労働省と経済産業省では政策の切り口は異なりますが、「人への投資が企業の競争力を高める」という方向性は共通しているように感じます。
2026年度のグッドキャリア企業アワードは現在応募期間中です。応募するかどうかにかかわらず、公開されている受賞事例は、自社の人材育成やキャリア支援を見直す上で大きなヒントになります。応募企業の取り組みは学識経験者等による審査を経て選定され、優良事例として全国へ発信されます。
「従業員の成長をどのように支援するか」
この問いは、人材不足時代を迎えたすべての企業に共通する経営課題です。グッドキャリア企業アワードは、そうした企業の挑戦を社会全体で後押しする制度ともいえるでしょう。
弊社では、それぞれの会社にあった従業員のキャリア形成支援の取組みの構築支援、厚生労働省が提案する「セルフ・キャリアドック」やキャリア面談制度の導入支援を通じて、企業と働く人の双方が成長できる組織づくりを支援しています。いつでも気軽にお問い合わせください。