
シリーズ「正解のない時代にキャリアを創造する」【第1回】このまま今の仕事でいいのかと感じたときに読む話
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この記事は「マイベストプロ静岡」の弊社コラムにも掲載しています
かつてキャリアは、ある程度「正解だ」とされるものが存在していた時代でした。どの会社に入り、どのように経験を積んでいくのか。その道筋は、社会や組織の中に用意されている部分も少なくありませんでした。「キャリア」という言葉や概念も、今ほど使われていなかったのではないでしょうか?
しかし今、働き方や価値観、そして仕事そのものが大きく変化しています。
高度成長期が終わり、バブルが弾けて、キャリアは「与えられるもの」から「自ら考え、選び続けるもの」へと変わりました。さらにテクノロジーの進展やAIの登場、不安定になりつつある世界情勢も、この流れを加速しています。
その一方で、選択する場面と選択肢が増えれば、必然的に迷いも多くなります。何を基準に選べばよいのか、自分にとっての納得とは何か。明確な答えがない中で、考え続けることに難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。
本シリーズでは、こうした「正解のない時代」において、どのようにキャリアと向き合い、どのように自分なりの選択を形にしていくのかを考えていきます。
キャリアコンサルタントという専門的な視点をベースに、個人の悩みから、AI時代の変化、そして企業のあり方まで複数の角度から、キャリアを“創造する”という考え方を紐解いていきます。
自分のキャリアに、明確な正解はない。だからこそ、自分なりに考え、選び、創造していく。そのためのヒントを皆さんと一緒に、本シリーズを通して探っていきます。
「このまま今の仕事を続けていていいのだろうか」ふとした瞬間に、そんな思いがよぎることはないでしょうか。
大きな不満があるわけではない。けれど、この先のことを考えると、どこか言葉にしづらい違和感がある。こうした感覚は、特別なものではありません。むしろ多くの人が、仕事を続ける中で一度は経験するものです。
キャリアの難しさは、明確な正解がないことにあります。
転職するべきか、このまま続けるべきか。
挑戦するか、安定を取るか。
どれを選んでも間違いとは言い切れないからこそ、考えれば考えるほど迷いが深くなっていきます。そしてもう一つ、見落とされがちな点があります。それは、自分一人で考えるほど、視点が固定されやすいということです。
キャリアについて考えているとき、実は同じ前提・同じ価値観の中で思考がループしていることがあります。
「自分にはこれくらいが限界ではないか」
「どうせどこに行っても同じではないか」
こうした思い込みに気づかないまま判断してしまうと、本来あったはずの選択肢を見落としてしまうことにもつながります。
こうしたときに関わる専門家が、キャリアコンサルタントです。キャリアコンサルタントは、アドバイスを押し付けたり、答えを提示したりする存在ではありません。キャリアコンサルタントは、相談者との対話を通じて、
そのプロセスを支援する存在です。
大きく変わるのは、「何を選ぶか」そのものよりも、「どう選ぶか」です。自分の軸が少しずつ見えてくることで、
といった変化が生まれます。
ここで一つ、大切な前提があります。キャリアは、一度決めて終わるものではありません。今や環境や状況に応じて、何度も考え直していくべきものになりました。だからこそ重要なのは、正解を探すことではなく、考え続ける力を持つことなのではないでしょうか?このコラムでも以前に、「内省の習慣化」とアイデンティティの再構築について、お伝えしました。
もし今、少しでも立ち止まって考えたいと感じているなら、それは自然な反応と捉えて良いでしょう。そして、そのプロセスは必ずしも一人で行う必要はありません。キャリアコンサルタントとの対話は考えを整理し、自分なりの選択を見つけていく一つの方法です。
次回は、なぜ今こうしたキャリアの悩みが増えているのか?
AI時代の変化という視点から考えていきます。